名古屋人ランナーのご当地な日々
走った自分へのごほうびとしてご当地スイーツ&グルメを食べまくる、ダメダメな40代ランナーの日常。
ランナー必読の推理小説「ジェシカが駆け抜けた七年間について」
- 2014/07/26 (Sat) |
- 本・映像作品(マラソン関係) |
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一度読んだ本を、時間をおいて読み直すと、感想が変わることはないでしょうか。
何年も前に読んだ本で、マラソンを始めたことをきっかけに読み返したものが一冊あります。歌野晶午「ジェシカが駆け抜けた七年間について」(角川書店)です。
あらすじ
主人公のジェシカは、エチオピア出身の長距離ランナー。アメリカのクラブチームに所属し、各地のフルマラソンに出場して優秀な成績を収めています。
そんな彼女がある日、チームメイトの日本人アユミの「丑の刻参り」を目撃してしまいます。チームのある人物が原因で選手生命を絶たれたというアユミは、その人物への恨みと殺意をジェシカに打ち明けてチームを去りますが、しばらくして彼女の自殺の知らせがジェシカのもとに届きます。
一方、アユミの恨みの対象となっていた人物は、ジェシカが参加した日本での国際マラソン大会の最中に殺され、ジェシカに容疑が掛けられるのですが…
素人が読んだ「ジェシカ~」
まず、この本はマラソンをテーマにした内容になっていますが、数年前の私がそうだったように、マラソンをまったく知らない人でも楽しめます。推理小説としては話の組み立てが上手く、トリックもひねりが効いていて、終盤では思わず「だまされた~!!」と声が出てしまいます。
一方、長距離ランナーたちが感じる悩み――ケガをして、このまま走れなくなったらどうしようという不安ばかりではなく、年齢的に限界を感じたり、自分の才能はもう頭打ちなのではないかと思ったり、やり直しのきく若いうちに別の道を見つけようか、あるいは結婚して女の幸せを求めた方がいいだろうかといった悩みは、特に仕事を持つ女性なら誰でも覚えがあるのではないでしょうか?
この本は、ある分野のプロである女性がそんな人生の岐路に立たされて戸惑い、もがき、現実の壁にぶつかってくじける人もいる一方で、それを乗り越えて自分なりの道を見つける人もいる、という一種の成長物語としても読むことができるのです。
ランナーが読んだ「ジェシカ~」
マラソンを始めてから改めて読み返してみると、 堅い話はおいといても、ランナーの日常や練習の様子、ケガに苦しむ姿、大会の雰囲気、陸上界の裏話など、読んでいて「ああなるほど!」と実感するようなことが多いです。
特に、プロのランナーとしてクラブチームに所属しているジェシカの毎日の訓練メニューや食事内容について詳しく触れていますが、監督が最先端のトレーニング理論を実践していることもあって理不尽なほどに厳しい特訓などはありませんし、選手の日常についても適度に息抜きできるように十分な休日や休憩が設定され、恋愛・アルコール・甘いものなどの制限はなく自己管理に任されています。
全てのプロチームや実業団がこうだとは限りませんし、基本的にはほぼ走ってばかりの毎日なので十分ハードなのですが、それでもこうした描写を読んで「楽しそうだなあ…」と思ってしまうのは、やはり登場人物が走ることを楽しんでいるからです。
ジェシカにとってマラソンは、賞金を稼いで故郷エチオピアにいる一族に送金する手段でもありますが、たとえお金にならなくても走るのが好きで、心から楽しんでいることがひしひしと伝わってきます。選手生命を絶たれて引退を決意したアユミにしても、口では「マラソンなんかもうたくさん、もともと親に強制されて始めただけだった」と悪態をつきながらも、別に義務でもないのに故障した体でジョギングに出たりしている。口ではどう言っていても、やはり走ることが好きなんだな…というのがよく分かります。
タイムとか順位とかにはかかわりなく、走ることは楽しいことだと改めて実感させてくれる本。女性ランナーの方に特におすすめしたい一冊です。
主人公のジェシカは、エチオピア出身の長距離ランナー。アメリカのクラブチームに所属し、各地のフルマラソンに出場して優秀な成績を収めています。
そんな彼女がある日、チームメイトの日本人アユミの「丑の刻参り」を目撃してしまいます。チームのある人物が原因で選手生命を絶たれたというアユミは、その人物への恨みと殺意をジェシカに打ち明けてチームを去りますが、しばらくして彼女の自殺の知らせがジェシカのもとに届きます。
一方、アユミの恨みの対象となっていた人物は、ジェシカが参加した日本での国際マラソン大会の最中に殺され、ジェシカに容疑が掛けられるのですが…
素人が読んだ「ジェシカ~」
まず、この本はマラソンをテーマにした内容になっていますが、数年前の私がそうだったように、マラソンをまったく知らない人でも楽しめます。推理小説としては話の組み立てが上手く、トリックもひねりが効いていて、終盤では思わず「だまされた~!!」と声が出てしまいます。
一方、長距離ランナーたちが感じる悩み――ケガをして、このまま走れなくなったらどうしようという不安ばかりではなく、年齢的に限界を感じたり、自分の才能はもう頭打ちなのではないかと思ったり、やり直しのきく若いうちに別の道を見つけようか、あるいは結婚して女の幸せを求めた方がいいだろうかといった悩みは、特に仕事を持つ女性なら誰でも覚えがあるのではないでしょうか?
この本は、ある分野のプロである女性がそんな人生の岐路に立たされて戸惑い、もがき、現実の壁にぶつかってくじける人もいる一方で、それを乗り越えて自分なりの道を見つける人もいる、という一種の成長物語としても読むことができるのです。
ランナーが読んだ「ジェシカ~」
マラソンを始めてから改めて読み返してみると、 堅い話はおいといても、ランナーの日常や練習の様子、ケガに苦しむ姿、大会の雰囲気、陸上界の裏話など、読んでいて「ああなるほど!」と実感するようなことが多いです。
特に、プロのランナーとしてクラブチームに所属しているジェシカの毎日の訓練メニューや食事内容について詳しく触れていますが、監督が最先端のトレーニング理論を実践していることもあって理不尽なほどに厳しい特訓などはありませんし、選手の日常についても適度に息抜きできるように十分な休日や休憩が設定され、恋愛・アルコール・甘いものなどの制限はなく自己管理に任されています。
全てのプロチームや実業団がこうだとは限りませんし、基本的にはほぼ走ってばかりの毎日なので十分ハードなのですが、それでもこうした描写を読んで「楽しそうだなあ…」と思ってしまうのは、やはり登場人物が走ることを楽しんでいるからです。
ジェシカにとってマラソンは、賞金を稼いで故郷エチオピアにいる一族に送金する手段でもありますが、たとえお金にならなくても走るのが好きで、心から楽しんでいることがひしひしと伝わってきます。選手生命を絶たれて引退を決意したアユミにしても、口では「マラソンなんかもうたくさん、もともと親に強制されて始めただけだった」と悪態をつきながらも、別に義務でもないのに故障した体でジョギングに出たりしている。口ではどう言っていても、やはり走ることが好きなんだな…というのがよく分かります。
タイムとか順位とかにはかかわりなく、走ることは楽しいことだと改めて実感させてくれる本。女性ランナーの方に特におすすめしたい一冊です。
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プロフィール
HN:
けだま
性別:
女性
趣味:
マラソン、食べ歩き、読書
自己紹介:
マラソン歴…約3年。
年齢…40代。
目標…サブ4.5!
名古屋ウィメンズマラソン2015のPRランナーとして始めたブログです。
2016年大会では年齢制限が厳しくなったため(悲)PRランナーになれませんが、引き続きマラソン・スイーツ・ご当地キャラなどの名古屋情報をアップしていきます。
年齢…40代。
目標…サブ4.5!
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